取り急ぎ数学関係の記事を纏めておくばしょです。内容の正確性などについては保証しません。
コンテンツ一覧
- 全ての実数の集合をLebesgue可測にする 〜Solovayモデル入門〜 - 2024/10/12 14:00:00 JST
「 + 任意の実数の集合がLebesgue可測」になる集合論のモデルSolovayモデルについてalg-dチャンネルで喋った時の資料です。
- 数理論理学の基礎からはじめる強制法入門──2024年自主ゼミ発表資料 - 2024/09/18 13:27:51 JST
2024年後半におるうぇ君、るじゃ氏、こりーさんなどとやっている強制法自主ゼミの発表資料です。 私とおるうぇ君とで、ロジックの基礎からはじめて強制法の基本を他の参加者に叩き込もうという会です。目標はの独立性証明。
- 古典的実現可能性モデルノート - 2022/09/16 21:00:00 JST
古典的実現可能性モデル(classical realisability)の手法は,Curry–Howard対応を拡張する形でのモデルを与える方法であり,Krivineによって導入された. 強制法を特別な場合として含むが,から開始してものモデルが得られるという点で強制法を真に一般化するものになっている.
- Boole値モデルと強制法 [PDF版] - 2022/06/11 18:00:00 JST
集合論における無矛盾性証明で用いられる主要な手法である強制法と,密接に関連するBoole値モデルの手法について,本稿では幾らか証明を省略しつつ概略を採り上げます.また,Hamkinsら [Hamkins:2012qv] の説明に基づいて,超冪とBoole値モデルの関係についても簡単に解説します.
- 集合論の地質学4:下方有向性原理の証明 [PDF版] - 2017/12/11 21:00:00 JST
集合論の地質学に関する記事の第四回目. 今回はいよいよ,マントルや生成多宇宙の構造の大部分を確定させる基本定理である下方有向性定理を証明します.
前回はこちら. 初回はこちら.- 集合論の地質学3:Bukovskýの定理──強制拡大の特徴付け [PDF版] - 2017/11/30 00:20:34 JST
集合論の地質学に関する記事の第三回目. 最終目標の下方有向性原理の証明の準備として,Bukovskýによる強制拡大の特徴付けを証明します. 前回はこちら. 初回はこちら.
- 集合論の地質学2:マントルの構造と下方有向性原理 [PDF版] - 2017/11/29 23:39:39 JST
集合論の地質学に関する記事の第二回目.今回は地質学の基本定理である下方有向性原理の紹介と,そこから得られるマントルに関する帰結を紹介します.前回はこちら.
- 強い選出原理としての強制公理 [PDF版] - 2017/11/14 00:49:10 JST
強制公理(Forcing Axiom)とは,ある種類の強制法による拡大と現在の宇宙がある意味で「近い」ことを述べる公理ですが,これは現代数学で用いられる選出原理であるZornの補題や従属選択公理()の一般化と見ることも可能です.後者の説明は,強制法の理論に関する知識が必要ないため,集合論以外の分野の人にもある程度理解しやすいことが期待されます.
そこで本稿では,強制公理の強い選出原理としての側面に焦点を当てて,強制法に馴染みの無い人にも強制公理がどんなものなのかを解説し,ついでに強制法とは何かについても軽く説明していきたいと思います.対象読者層としては,学部三〜四年程度の数学を知っていてZornの補題を使って何かを作る議論をしたことがあれば十分なようにしたつもりです.- 集合論の地質学1:概観と基礎モデルの定義可能性 [PDF版] - 2017/11/09 20:05:31 JST
集合論の宇宙は何らかの内部モデルの強制拡大になっているか?そもそもそういった基礎モデルは幾つあるのか?——こうした問題を考えるのが集合論の地質学(Set-theoretic geology)です.本稿では,その入門的な部分の解説を行います.
次回はこちら.- Cohen実数はSuslin木を付加する [PDF版] - 2016/11/25 15:00:00 JST
Shelahは実数の集合の性質に関する記念碑的論文 [Shelah:1984] において滅茶苦茶いろいろな事を示していて本当にヤバいんですが,その中で一節割いて「Cohen実数を付加するとSuslin木も足される」という事を示しています.原論文における構成は結構煩雑に見えますが,後にTodorčevićは彼の発明したの手法を用いて自然で比較的簡単な構成を与えました.minimal walkの手法はAronszajn木の構成にも使えますが,これとCohen実数を単に合成してやる事でSuslin木が得られるのです.本稿ではこの方法について(強制法の基礎理論は別にして)証明します.
- 絶対性チートシート [PDF版] - 2016/05/26 19:00:00 JST
公理的集合論においてあるモデルの性質を調べる際,様々な概念の絶対性を利用します.このプリントは,どのような条件下でどんな概念が絶対性を満たすのかをメモした個人的な覚書です.あくまで手軽に使うための覚え書きなので,そこまで踏み込んだ証明などは載せず,寧ろ一覧表のような体裁になる予定です.
- On Regularity Properties of Sets of Reals and Inaccessible Cardinals (実数の集合の正則性と到達不能基数) - 2016/02/01 18:02:38 JST
修士論文。Solovayによる「ZF+弱い選択公理+“任意の実数の集合が可測”」という体系の無矛盾性証明と、およびKhomskiiによる一般化、そしてSolovayの逆向きの結果であるShelahの結果についてのサーヴェイ論文。また、上述の体系における代替的な解析学の結果も簡単に紹介。
- 可算推移的モデルの存在について [PDF版] - 2015/12/03 00:57:26 JST
ZFの可算推移的モデルの存在がCon(ZF)よりも真に強いことに関する説明です.
- 空から Mandelbrot 集合を見てみよう - 2015/01/24 02:26:00 JST
Mandelbrot 集合はよく知られたフラクタル図形ですが、これを「上から」(あるいは「下から」)見てみたらどう見えるのか、というお話。
- F4, F5 アルゴリズムに関するサーベイ(A survey on F_4 and F_5 algorithms) - 2014/07/19 02:27:08 JST
Gröbner基底の効率的な計算法である F4, F5 アルゴリズムに関するサーベイ、メモ(A note on F4 and F5 algorithms to efficiently compute Gröbner bases)。
- Definability lemma と Truth lemma [PDF版] - 2014/06/19 21:57:00 JST
研究室の集合論ゼミで,強制法の理論を支える基本的な定理である Definability lemma と Truth lemma の証明を発表したときの資料。
- Martinの公理,範疇定理,小さな基数 [PDF版] - 2014/05/30 13:08:25 JST
研究室の集合論ゼミで,集合論の種々の独立命題を示す方法である強制法の理論の最初の方について発表した時の資料.
- 強制法のはじめのほう(1) [PDF版] - 2014/05/25 01:59:00 JST
研究室の集合論ゼミで,集合論の種々の独立命題を示す方法である強制法の理論の最初の方について発表した時の資料.
- 初等部分構造を用いたErdős-Radoの定理の証明 [PDF版] - 2014/05/01 23:00:42 JST
Erdős-Radoの定理はRamseyの定理に代表されるような,無限組合せ論における分割・彩色性質の一つです.ここではオリジナルの純粋に組合せ論的な証明ではなく,初等部分構造を用いたより簡単な方法を紹介します.
- 一意分解整域とその商体における Eisenstein の既約判定法 [PDF版] - 2014/01/24 22:04:00 JST
Eisenstein の既約判定法は Q[X] や Z[X] の既約多項式の判定法として広く知られていますが,実は係数環が一般の一意分解整域やその商体であっても使えることはそこまで知られていません.この事実を使うと,例えば多変数多項式環の既約元判定を簡単に行える場合があります.
- 計算機代数ゼミ発表資料 - 2014/01/24 18:52:02 JST
2013年度の計算機代数ゼミの発表資料です。主にGröbner基底の基礎理論から、それを応用した消去理論、連立代数方程式の解法などについてを取り扱っています。
- 第四回選択公理オフ:数理論理学の初歩の初歩の初歩の…… [PDF版] - 2013/10/16 00:48:34 JST
第四回選択公理オフでの発表資料.選択公理と関連するモデル理論の初歩の話です.初学者向けに論理式やモデルの定義から入り,超積や超冪と選択公理,超準解析の関わりなどを論じています.実は Łoś+超フィルター定理と選択公理は同値だよとかそういう話もあり.
- Measure Problem と可測基数 [PDF版] - 2013/10/04 15:23:18 JST
選択公理の下で Lebesgue 可測でないような R の部分集合が存在することは広く知られた事実である.本稿では,測度の条件を幾らか緩めることで,Rの全ての部分集合が可測になるように出来ないだろうか?という問題と,そこから派生した集合論・測度論的な話題について紹介する.
- Hausdorff Gap の証明 [PDF版] - 2013/09/01 23:38:34 JST
集合論における Hausdorff Gap の証明.
- 今年の冬は Gröbner 基底でスーパー大学受験ガール! - 2013/04/01 00:00:00 JST
受験問題の大半は、 Gröbner 基底を使うことで楽々解き切ることが出来ます!今回はそうしたGröbner基底の技をドドドーン!とご紹介!!今年の受験数学は Gröbner 基底で乗り切りましょうそうしましょう!
- 超積によるコンパクト性定理の証明と超準モデル ──君の知らない自然数── - 2013/03/09 00:00:00 JST
超積によるコンパクト性定理の証明と、無限大を含む自然数の超準モデルの構成法について。
- 2012年度集合論ゼミ発表資料 - 2013/01/22 23:59:59 JST
2012年度の研究室集合論ゼミでの発表資料。
- 圏の骨格と選択公理 - 2012/03/04 23:17:00 JST
圏の骨格の存在定理が選択公理と同値であることの証明。
- Pos 圏の射影的対象と選択公理 [PDF版] - 2012/03/02 23:17:00 JST
「Pos圏における射影的対象のなす充満部分圏が集合圏と同型である」ことと選択公理の同値性の証明。
発表資料
Haskellで計算機代数勉強会
- わかったつもりになる Gröbner基底(PDF / Keynote / Speaker Deck)
ロジック勉強会(Girard 友の会)
@qnighy さん、@dchiji さん、@ukikagi さんなどとやっているロジックの勉強会での発表資料。新井本 を教科書にしている。
2013年度計算機代数ゼミ
大学の研究室ゼミで計算機代数について発表した際の資料。
2012年度集合論ゼミ
大学のゼミでLevy本を教科書に集合論の初歩について勉強した時の発表資料。
第二回選択公理オフ(2012/03/03)
第二回選択公理オフ で発表した際の資料。主に圏論周りで選択公理と同値な命題について採り上げたが、余り有難味がわからない感じで今思うとあまり良い発表ではなかったなあ、と思う。
個人的な資料
セル・オートマトン関係
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Haskell + diagrams で描いた、一次元セル・オートマトンの一覧。奇数番目の模様に関しては、外側には黒なり白なりが一様に広がっていると思って見てください。
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シェルピンスキ・ガスケットやその類似図形を生成するような一次元セル・オートマトンの一覧。
計算機代数関係
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Gröbner 基底で大学受験問題を解く話ですが、人間が Gröbner 基底で手で解けるはずがなくて、エイプリールフールネタです。エイプリールフールにかこつけて書いたので数学的厳密性はうんこですが、嘘は一応書いていないですし面白みが伝わればなと思います。